ピアノの「ショパンに似た曲」を聞 くのだけが癒しだった。そんなある日、職場のゴミ捨て場で「ショパンに似た曲」の鼻歌を口ずさむミキと出会う。ショパンが好きな弘樹はミキとすぐに意気投合する。年上のミキは「年齢」を気にして色んなことを諦めていた。しかし弘樹の不器用だけど真っ直ぐなある言葉で励まされる。やがて2人は同棲し、弘樹は社員になるが、年上の部下の「年齢」をきっかけに喧嘩してしまう。変わってしまった弘樹と、ずっと変わらないミキ。一緒にいるために変わるのか。変わったらもう一緒にはいられないのか。

       掃のバイトをしている弘樹は職場に馴染めないでいた。 ただ仕事中に外から聞こえてくる

 

 

「恋をしているときだけは忘れられる」

未来が見えなくたって、  

目の前の現実が辛くたって

      

    そんな繊細で女性的な彼はもちろん「ババア」「あの女」などの言葉が平気で飛び交う、女性蔑視な職場に馴染めるわけがない。twitterでいくら #MeToo 運動があったって、先進国から抜け落ちてしまったこの国のどこかでは、年齢差別も女性差別も日常だ。「女」だから「男」の癖して「いい歳」して。そんな言葉に囚われ傷つき負けないようにと聞こえないふりをして、でも変わってしまって。これはシネコンのスクリーンでは見ることの出来ない、今の「社会」と「彼女」の間で揺らぐ「彼」を、それを見つめる「彼女」の「眼差し」をとらえた、現代の恋愛映画だ 。

​見

      えない、光』の主人公の男はピアノの曲が好きで、  彼女の帰りを料理を作って待っている。

    

 

メッセ|ジ

「好きなだけでは一緒にいられなくなった」わたしたちへ

      

    はありません。光の差さない社会の片隅で、ゴミ捨て場で、誰にも気づかれず生まれる恋愛もあるのです。先の見えない社会で、光の方向が分からないなか、ただ今を生きる人たちを描きたくて、そんな不器用な彼らの恋愛にこそ光を当てたくて、この映画を作りました。あのときの時間も空気も美化された思い出になる前に。傷つけたことも傷ついたことも「あなたのことが好きだったこと」も全部本当だったのだから。           

 

                                 

      愛は「キラキラした高校生」や「リアリティーショーのシェアハウス」だけに起こるもので

   

                                   – 高橋良多(監督)

 

CAST

サトウヒロキ

​弘樹

Hiroki Sato

北海道札幌市出身。自主制作映画を中心に、様々な映像作品に参加している。今秋公開 moosiclab2019長編部門出品作品『ゆうなぎ』では主演を務める。

小畑みなみ

Minami Obata

​ミキ

モデルとして、canon、資生堂、三井ショッピングパーク、エーザイなどの広告の他、趣味の登山を生かし、ワンダーフォーゲルなどの雑誌でも活躍。出演作には清原惟監督『しじゅうご円』がある。来年、池袋シネマロサにて公開される『ゴミのような』では主演を務める。

STAFF

​脚本・監督

 

1988年東京生まれ、埼玉育ち。早稲田大学川口芸術学校卒業。ニューシネマワークショップ卒業。小さい頃から女友達が多く、男からは「女々しい、男らしくない」 と嘲笑されながら育ったので、既存の日本の男らしさや女らしさをずらすような、反転させるよう な、そんな映画を目指して恋愛映画を撮っている。監督作『前世、河童』でフランスの映画祭に行き朝からワインを飲むことを覚える。

高橋良多

Ryota Takahashi

出演:サトウヒロキ 小畑みなみ 森川陽月 松本高士 吉武紀一 豊村和子 ニローシャ         脚本・監督:高橋良多 

制作・美術:田中麻子 助監督:泉志乃 タイトルデザイン:都築彩花              2017年  |   30分 | カラー | HD

今はもう見えなくたって

本当だったよね?

あのと

​きの   あの瞬間は

変わって

​しまっても

 っ

©️2019 Ryota Takahashi